3.29にNPO法人 職業性疾患・疫学リサーチセンターで,隔月に
行う建設労働者の健康と労働を考える協議会を行いました.
石綿による癌,特に肺癌,脳・心臓疾患などが取り上げられま
した.
最近,労働基準監督署が,石綿による胸膜肥厚斑(きょうまくひ
こうはん)という所見を認めず,肺癌の労災を却下することがあり
ます.画像で認めなくとも,実物が出てくれば認めます.生前認
められず,死後解剖して胸膜肥厚斑の肉眼写真で認めた例,却下
されて不服審査中に再発し,手術時に執刀医が胸膜肥厚斑をきり
とってくれた例があります.
石綿特有の病気悪性中皮腫でも,胸膜肥厚斑がない場合,厚生
労働省まで上げて遅く認定されます.関西労働者安全センターの
機関紙に,そのようにして中皮腫が認定されたと出ています.
あと,肺癌を手術したばかりなのに,途中で補償を打ち切ろう
とします.患者が温泉に行っているからけしからんというのです
が,監督署は患者を物取りのように見ていることがあります.公
務員は人権思想を持っていなければなりません!
監督署が打ち切ろうとしたかたは再発してしまいました.監督
署は命の重みをどう考えているのでしょうか?
|